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- ドローン
- 自分の住んでいる高柳地域には「高柳農業振興会」という直接支払いを元手に運営をしている組織があります。<div>一昨年から農業振興会がドローンを所有し、自分らに免許まで取らせてくれました。</div><div>地域の農業者が高齢化していく中で、人手をかけずに日々の作業を効率化するために導入しました。</div><div><br></div><div>今回は兄弟子の小麦畑でカビ予防の散布で使用しました。</div><div>通常なら1000Lまかなければいけないところ8Lで済むのでかなりの時間短縮ができます。</div><div>今までですと半日以上かかっていた作業が1時間で終わりました。</div><div>その後の掃除等もありますが、それを含めても2時間~2時間半ほどで終わるためかなり効率化が図れました。</div><div><br></div><div>今年から本格的に散布の受注を受け、普段苦労している方々の圃場をまきに行ってきます。</div><div>去年までは共同防除といって農業共済が請け負って無人航空ヘリによる散布と地上防除といって軽トラにタンクと機械を積んで4~5人がかりで薬をまいていましたが、この地上防除がかなりの負担になっていました。</div><div>今まで通りヘリでまけるところはヘリでまいてもらい、地上防除でドローンでまけるところをドローンでまくようにしました。また地上防除の人出が集まらず、泣く泣く個人で防除していた方々からも受注がありました。</div><div>ドローンの運転技術はまだまだですが、高柳のためにも頑張っていきたいと思います。</div><div><br></div><div>このように高柳では新規就農者だけでなく、地域の農業者に支援をしています。</div><div>ドローンの操縦免許やけん引などの作業に必要な免許の取得の補助や個人では購入、維持が難しいドローン本体やユンボ、ブルドーザーなどの機械の貸出等の支援をしています。<p>特に新規参入者は原資に乏しく、技術も未熟で資格習得のためには多くのコストがかかってきます。それらを補助してもらうことで、新規参入者が入り込みやすい環境づくりをしています。</p><p>おかげさまで様々な免許を負担が少ない状態で取ることができとても助かっています。</p><p>地域を守るために皆で助け合い、未来のために支えあっています。そんな地域を今後も継続していくためにも自分のできることをできる範囲で頑張っていきたいと思います。そしてそんな地域を見てみたいと思う方はぜひ一度高柳を訪れてはいかがでしょうか。</p> </div>
- 草刈り
- 田植えも無事に終わり一息つけるかと言うと実はすぐに他の作業が始まります。<div>そのうちの一つとして「草刈り」があります。</div><div>畔周りの草を刈ることで</div><div>①カメムシ等の害虫予防になる</div><div>②他の作業をしやすくする</div><div>③景観が良くなる+農地維持になる</div><div>という効果があります。</div><div><br></div><div>まず①害虫予防ですが、カメムシ等の害虫は主に草むらにたくさんひそんでいます。</div><div>田んぼの周りが草だらけだとそこを住処にして田んぼの中まで侵入してきます。</div><div>また害虫がいなければ殺虫剤などの農薬もまかなくて済むためなるべく草だらけにならないようにしています。</div><div><br></div><div>次に②作業をしやすくするは草だらけだと足元が見えなかったり、草が邪魔で肥料をきれいにまけなかったりと作業効率に支障がでてきます。草が少ないと歩きやすく、田んぼの状態もすぐに確認できるので作業がしやすくなります。</div><div><br></div><div>最後に③景観保護+農地維持ですが、やはり草だらけだと見た目が悪いです(笑)。門出にはかやぶきの宿があり、自分の田んぼはその宿から見える位置にもあるので宿泊する方に良い印象をもってもらうためにもなるべくきれいにしようとしています。</div><div>また農地維持とは実際にその田んぼで稲を育てていなくても、草刈りをすることで農地が維持されているとみなされ、中山間地域等直接支払交付金というものがもらえます。これは集落維持にとても大事な交付金でなくなってしまうと集落維持がかなり厳しくなってきます。</div><div>そのため耕作が難しい田んぼでも草刈りをして農地を維持しようとしています。</div><div><br></div><div>中山間地域はひとえにあぜと言ってもすぐ隣に斜面があるので、その斜面も草刈りしなくてはなりません。</div><div>斜面の大小は様々ですが、とにかくこの斜面の草刈りが大きな負担となっています。</div><div>体力的にはかなりきつい作業ですが、それでも草刈りはやればやるほどきれいになっていくので、個人的には楽しい作業の一つです。ちなみに去年「<a href="https://kanda-farm.com/blog/010.php">work rice</a>」できた愛知の米農家さんは「しばらく草刈りはいいですね。違う季節に来るようにします。」と同業者でも嫌になるほどだったようです(笑)。</div><div>この草刈りを収穫までに全部終わったら振り出しに戻るという感じで3回ほど繰り返してやっていきます。</div><div>おいしいお米を作るうえで大事な作業の一つなので今後もけがの無いように気を付けながら頑張っていきたいと思います。</div>
- 田植え終了
- 今シーズンの田植えが無事に終わりました。<div>5月13日のコシヒカリから始まり、新之助、コシヒカリpart2、〆張もちと順々に終わらせていきました。</div><div><br></div><div>大きなトラブルもなく無事に終わることができてホッとしています。</div><div>今年は農業研修生が2人頑張ってくれていますので、時々機械にも乗ってもらいました。</div><div>四角い田んぼは少なく、変形田ばかりの中、張り切ってやってくれました。</div><div><br></div><div>しかしホッとしたのも束の間、すぐに最初に植えたコシヒカリの次の管理である「中干し」、「溝切り」が始まります。溝切り作業は1年を通して一番きつい作業かもしれません。私はこれで2㎏痩せることができました(笑)。農業ダイエットをしてみたい方ぜひ一度やってみませんか?</div><div><br></div><div>そして豆の播種に麦刈りと後ろからどんどん次の作業が迫ってきているプレッシャーを感じつつ、今は田植え終わりの余韻に浸りたいと思います。</div>
- work rice
- 現在当農園では「<a href="https://work-rice.jp/?fbclid=IwAR0XYebKe0RN0UJ-vCIwVrLLNxXXnn6BiAzOSAQURGUbYkPrTRoOx37YcGw">work rice</a>」という取り組みを行っています。<div>農家さんのところへお手伝いに行って、お礼としてお米をもらえるという取り組みです。</div><div><br></div><div>新潟でいくつか受け入れ先があり、そのうちの一つとして今まで何人もの方々を受け入れてきました。</div><div>愛知の米農家、静岡の電車の運転手、東京の定年退職した元銀行員、新潟の給食センターの管理栄養士、埼玉県の学生など職業も年齢もバラバラな方々に来ていただきました。</div><div>参加理由は、「中山間地農業の実態が知りたい」、「農業に興味があった」、「普段自分が作っている給食の原材料がどのように作られているか知りたい」、「ボランティアに興味があった」など皆バラバラでした。</div><div>ただ一点だけ一貫して同じなのは「楽しかった」と言っていただけたことです。時給に換算すると最低賃金よりも安い上に重労働ですが、貴重な体験をした上に大したことをしていないのにお米をもらってもいいんですかとむしろ喜んでいただけました。<br></div><div><br></div><div>こちらとしても農作業のお手伝いをしていただき、とても助かりました。</div><div>なにより色々な情報をお互いに共有できることが楽しかったです。自分の知らないことを教えてもらったり、中山間地の現状を教えたり今後も交流していきましょうと様々な出会いの場になりました。</div><div><br></div><div>農作業に興味のある方、いい汗をかきたい方、当農園のお米がどのような場所で作られているか知りたい方、どのような変態がお米を作っているのか知りたい方、等々一度参加されてはいかがでしょうか。</div><div>中山間地の魅力を精一杯お伝えいたします。</div>
- 田んぼに集まる鳥たち
- 田んぼで作業をしていると様々な生物と出会えます。<div>今回は「代かき」という作業をしていた時に様々な鳥たちが集まってきました。</div><div><br></div><div>「サギ」、「カラス」、「オシドリ」、「カモ」、「セキレイ」、「トビ」などが集まってきました。</div><div>カメラの技術がないので全然写真が撮れていませんでしたが・・・。</div><div><br></div><div>大抵は餌を求めてやってきます。</div><div>おたまじゃくしや虫たちが田んぼには多くいます。田ぶちをすることで土中の虫が出てきたところをカラスが狙ったり、田んぼに水を張ることでおたまじゃくしが増え、それをサギが狙いにきたりとまるでこちらが作業をするのを待っていましたと言わんばかりに後を追ってきます。</div><div>トラクターで作業をしていても、カラスやトビは近くまできて平然と餌を探しています。</div><div>もう慣れっこなんでしょうか。</div><div><br></div><div>また一部の鳥は田植え後の苗を踏みつけてダメにしてしまうやつもいます。</div><div>それがサギです。自分の田んぼでも毎年水を張った田んぼで踏みつけられてダメになっている稲があります。このやろうと思い、タカの凧を飛ばしてみたり、見つけるたびに音を立てて驚かしたりしているのですが、慣れっこなのか効果がありません。誰か良い方法があれば教えてもらいたいものです。</div><div><br></div><div>自然が豊かということは鳥たちにも良い環境ができているということになります。</div><div>鳥たちが集まってこないような場所で育つ作物は果たして大丈夫なのだろうかと疑問に思う時もあるかもしれません。</div><div>しかし高柳ではそんなことは一切ありません。毎年鳥獣害に悩まされるくらいにはたくさんの鳥や動物が集まってきます。</div><div>これからも自然を守りつつ、これらの鳥獣たちと共生していけるような米作りを続けていきたいと思います。</div>
- かやぶきと桜
- 門出にはかやぶきの宿があります。<div>地元のお母さんたちが作る温かい家庭料理が自慢です。</div><div>そんな宿の敷地には桜が植えられていてこの時期になるときれいに咲きます。</div><div>年によっては「ウソ」という小鳥に芽を食べられてしまい、咲かない年もありましたが、今年はきれいに咲きました。</div><div><br></div><div>そんな宿から見えるのが自分の作っている田んぼです。</div><div>これも高齢のため耕作ができない先人たちから託された田んぼです。</div><div>宿を楽しみに来てくれたお客さんに、帰省してきた子供や孫たちに荒れた田んぼは見せるのは忍びないという想いから耕作を続けています。</div><div>中山間地での農業は大規模化も難しく、手間とコストばかりかかってきますが、訪れた方々に最高の景色や食事を提供できるように、「ありがとう」と言われるように今後も頑張っていきたいと思います。</div>
- 塩水選と温湯消毒
- 先日今年度の種まきに向けて塩水選をやりました。<div><br></div><div>塩水選とは塩水を使って良い種もみと悪い種もみを選別する作業です。</div><div>状態の良い籾だけを選んで育てることで、発芽が揃い丈夫な苗が出来ます。 <br></div><div>作物は「苗半作」と言われるほど苗の良し悪しで品質が変わります。そのため良い苗を作るためにも大事な作業です。</div><div>方法は名前の通り、一定の濃度にした塩水に種もみを入れ、浮いた籾種を掬い取り、沈んだ状態の籾種と分けます。浮いてくる籾種は、実の入りが悪かったり病気などに感染している可能性があるので取り除きます。実が詰まった元気な籾種だけを使用して苗を育てます。</div><div> <br></div><div>塩水選が終わると温湯消毒を行います。</div><div>温湯消毒とは60℃に設定したお湯の入った機械に10分浸け種もみを殺菌消毒します。 </div><div>60℃と10分にもちゃんと理由があります。うるち品種の場合、60℃で籾に付いた病原菌を殺菌でき、それより温度が低ければ殺菌効果が不十分となります。時間も10分以上浸けると、籾種の中の胚芽がダメになり発芽に影響がでます。 <br></div><div>しっかり殺菌しないと病気が発生し、健常な苗にならない可能性があるのでこちらも大事な作業です。</div><div><br></div><div>その後しっかりと種もみを冷やし、12℃の水に10日間浸けておきます(浸種といいます)。</div><div>種もみは水を吸うことで発芽が促進されるので、種まきまでにしっかりと種もみに水分を吸わせないと発芽しにくくなるためしっかりと浸けておきます。</div><div>浸けている間にその他の作業を進めていきます。</div><div><br></div>
- 小麦の追肥
- 昨日百姓仲間の小麦畑に追肥をしてきました。<div><br><div>丘の上にある畑は道中まだ雪が残っており、20㎏の肥料を背負って歩いて登ります。</div><div>雪に足を取られながら300mほどの道を往復しました。冬のだらけた体にはこたえますが、夏使用に戻すための準備体操のような感じです。そしてこの時期に追肥をするかどうかで収穫量も変わってきますので大事な作業です。</div><div>丘の上の畑には雪はなく、冬を越した小麦たちが葉を広げていました。</div><div><br></div></div><div>この畑は以前田んぼでしたが、高齢+水の便が悪いことで耕作放棄された田んぼを畑として活用しています。</div><div>畑からは黒姫山が良く見えて最高の景色です。6月下旬頃には麦が黄金色に輝き、黒姫山とのコントラストが楽しめる最高のポイントです。</div><div>中山間地では手間がたくさんかかりますが、このような景色に出会えるのが楽しみの一つです。</div><div>今年も豊作になりますように。</div>
- 営農計画書
- 雪もかなり溶けて少なくなってきていますが、中山間地の門出はまだまだ耕作は開始しません。<div>この時期に取り組んでいるのが主に事務作業になります。</div><div>その中の一つとして来年度の計画作成があります。</div><div>借り受けた田にどのように作付けをしていくかを計画書に記入して提出します。</div><div>その計画書をもとに農協が作付け面積を把握し、秋の収穫高の見込みを立てていきます。</div><div><br></div><div>写真は1枚の紙ですが、実際はもっとたくさんの田があります。</div><div>面積も1枚の田としては平場に比べてかなり小さい田んぼになっています。</div><div>しかし棚田のため1枚の面積を大きくしていくことは難しいので、平場1枚の面積が山場では10枚で同じ面積というのもざらにあります。</div><div>手間もコストもかかりますが、おいしいお米、そして美しい風景を守るために自分はここで続けていこうと思っています。</div><div><br></div>