塩水選と温湯消毒
先日今年度の種まきに向けて塩水選をやりました。
塩水選とは塩水を使って良い種もみと悪い種もみを選別する作業です。
状態の良い籾だけを選んで育てることで、発芽が揃い丈夫な苗が出来ます。
作物は「苗半作」と言われるほど苗の良し悪しで品質が変わります。そのため良い苗を作るためにも大事な作業です。
方法は名前の通り、一定の濃度にした塩水に種もみを入れ、浮いた籾種を掬い取り、沈んだ状態の籾種と分けます。浮いてくる籾種は、実の入りが悪かったり病気などに感染している可能性があるので取り除きます。実が詰まった元気な籾種だけを使用して苗を育てます。
塩水選が終わると温湯消毒を行います。
温湯消毒とは60℃に設定したお湯の入った機械に10分浸け種もみを殺菌消毒します。
60℃と10分にもちゃんと理由があります。うるち品種の場合、60℃で籾に付いた病原菌を殺菌でき、それより温度が低ければ殺菌効果が不十分となります。時間も10分以上浸けると、籾種の中の胚芽がダメになり発芽に影響がでます。
しっかり殺菌しないと病気が発生し、健常な苗にならない可能性があるのでこちらも大事な作業です。
その後しっかりと種もみを冷やし、12℃の水に10日間浸けておきます(浸種といいます)。
種もみは水を吸うことで発芽が促進されるので、種まきまでにしっかりと種もみに水分を吸わせないと発芽しにくくなるためしっかりと浸けておきます。
浸けている間にその他の作業を進めていきます。